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当方で扱っている、二次創作の物語について管理人が語る場です。 まぁこんな辺鄙なトコのマニアックなおばちゃんの書いている物語なんて誰も読まないでしょうが、だからこそ好き勝手させていただきます(笑)。 目下、取り扱っている作品は大雑把に見て、 『東京魔人學園』シリーズ (『黄龍妖魔學園紀』含む) 『翡翠の雫~緋色の欠片2』 (『真・翡翠の雫~緋色の欠片2』含む) の2つです。 状況に応じて増えたり減ったりします(笑)。 2013.09.02
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『拳児』というマンガがある。
(原作・松田 隆智先生/作画・藤原 芳秀先生/小学館/サンデーコミックス)
私が中学生時代に読んだ本だから、随分古いな。
同じ頃に出版された本だと、
『らんま1/2』が全く同じ時期に同じ巻数が出ている、ってのが目安かな。

中国拳法を扱ったマンガとして、これほど専門的なものはないだろうと思う。
物語も面白いし、画も好きでよく読んでいたけれど、
如何せん連載当時は定価で買って読むほどには興味がなくて、
高校~大学生になってから古本屋で単行本を集めるようにしていたから、
未だに全巻読破していない。
というか、もう文庫版でさえ、古本屋でも見ないな。
次の機会に、『Amazon』か何かで検索してみようかな。

今読むと、主人公の剛 拳児って青年の外見が、
『東京魔人學園剣風帖』の壬生 紅葉に似ていると思うんだ ‥‥‥。
性格に因る表情が、全然違うけど(そりゃそうだ)。

で、最近、やっと文庫版の10・11巻を入手して読んだ。
それまでコミックス版の1~9巻までしか読んでなかったから、
話がぶっ飛んでいた(笑)。
基本は分かっていたから、話にはついていけたけど。
コミックスの9巻って、文庫版の何巻に相当するのかな?

さて。
前述の通り、『拳児』は本格的な中国拳法マンガ
初期はボクシング合気道など、他のスポーツや武道の話題が出てくるけれど、
主人公・拳児が中国やら台湾やらに渡ってからは、
やたら更に様々な拳法が登場した。
原作者の松田先生は中国武術研究家で、
元々は柔術や空手道、また剣術も嗜んでいらしたとのこと。
調べたら、「2013年7月24日、急性心筋梗塞のため死去、享年75」、
‥‥‥ って、最近すぎる!
御冥福をお祈りいたします。

それはともかく。
この方は中国拳法の紹介だけでなく、日本の古武道の紹介者としての功績も大きいそうで。
元来、縁故などがなければその存在すら知り得ないことも多い日本の古武道を、
修行体験や道場の訪問経験を書籍に著し、日本の古武道の存在を知らしめたとのこと。
「日本には独自の発展を遂げた優れた武術がある」という考えをお持ちで、
スポーツ・競技化していく武道に疑問を抱き、
「日本の武道を原点回帰」させようとした人々にも勇気を与えた、らしい。

で、考えた。
『東京魔人學園伝奇』にて、
主人公・緋勇 龍麻が扱うのは古武術、と云う設定に着目。


 





 


この武術には『陽』と『陰』があって、
緋勇 龍麻は『陽』、壬生 紅葉は『陰』を習得している、という。
ところが、である。
中国の福建省出身の劉 弦月が、緋勇 龍麻と同じ技を使うのだ。
共通するのは「掌底・発剄」「螺旋掌」の2つだけで、
まぁ基本っぽい技ではある。
ていうか、「掌底・発剄」なら醍醐紫暮も使うし。
「剣発剄」は京一が使う。
そもそも龍麻は拳、劉の武器は青龍刀で、元々攻撃の種類が違う。
ただ、
龍麻も劉も12の技を習得するが、
「掌底・発剄」が4番目、「螺旋掌」は9番目。
対して劉は、
「掌底・発剄」は1番目、「螺旋掌」は4番目と、龍麻より早い。
まぁ『発剄』自体は中国武術の基本的な技術らしいから、
いろんな人が使えて当たり前か。

(でも『発』は誤字らしく、どの本でも発勁になっている)
     ↑
 というか、『剄』は誤字」とウィキペディアに明記されていた(笑)

でも、そう考えると、
少なくともこの2つは、日本古来の武術と云うより、
中国から渡ってきた武術と進化系と捉えるのがいいんだろう。
螺旋勁(らせんけい)というものがあるみたいだし。
(中国拳法・八卦掌などで用いられる技術らしい)

けど龍麻が6番目に習得する「円空破」
これ、「掌底・発剄」と同じく、醍醐紫暮も習得する。
醍醐なら師が新井 龍山(龍麻の父の戦友)だから納得できるんだが、紫暮は?
これも、古武術じゃないの?

‥‥‥ って、ここまで来てしまうと、
龍麻と壬生が同門ってこと自体があやしく見えてくる(笑)。
似てるの、「龍星脚」「昇龍脚」だけじゃ ‥‥‥。
いやまぁ、師は同じ、鳴瀧 冬吾だから、確実に兄弟弟子ではあるけど。
どんだけ違うんだ、『陽』と『陰』。
どっちも教えられる鳴瀧氏が、すげえ。
そして、やたら共通技の多い龍麻醍醐紫暮(笑)。あんたら何者?

いやはや、せっかく『拳児』を読み直して、
龍麻や壬生の武術の参考になればなぁと思ったけれど、
なんかやっぱり、違うみたいだ。

でも、何かのネタに使えたら、いいなぁ ‥‥‥。
 
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